「あら?セナは?」
部室へと顔を出したまもりは、忽然とした部屋をきょろきょろと見回した。
いるのは泥門チアガールの瀧鈴音だけで。
「セナたちなら走り込みいってるよー。」
ちぅっと小さな音をたてて目の前にあるオレンジ色のジュースを飲み込む。
そう、とポツリと呟いてから
近くにあったイスへとすとんと腰を落ち着けた。


なんだかまだ、セナが練習に参加してるのが変な感じがするわ。


ほうっとため息をひとつ落として、まもりは頬杖をついた。
それに反応をした鈴音の大きな瞳には心配の色が浮かんでいる。
気づいたまもりは慌てて手を左右へ振った。
「あ、大丈夫よ?なんでもないから!」
にこりと笑うと、小さな少女もふわりと微笑んだ。


かわいいなぁ・・・。


最近いつにも増して彼女が可愛らしく見える。
最初に会った時から、明るく笑いかけてくれる彼女は可愛かった。
けれど最近、また少し違う、女らしい美しさが光っている気がする。

私も、こんなに素直に笑えればな。

今はここにいないあの悪魔を思って、少しだけ思う。
その考えにはたと気づいて、ぶんぶんと激しく頭を振った。
何を考えているの、私ったら・・っ!
それを見ていた鈴音は、まもりの傍へと腰かけた。
「まも姐本当に大丈夫?しんどいなら、あと私やっとくよ?」
覗き込む瞳の美しさに、思わず頬が緩む。




本当に、いい子ね。




ぽんぽんと頭を撫でると、きょとんとした顔をしてからまた、
にこりとお日様のように笑った。
つられて、こちらも微笑んだ。




「あたし、将来まも姐みたいな女の人になりたいな!」




美しい少女は、花のように笑んで、言う。

それを聞く少女もまた、美しく、月のように落ち着いた笑顔を、少女へ。




ある平凡な午後の事。





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            この二人好きです。
            姉妹みたいで、すごく可愛いですよねv