夕陽が紅いのはなぜかしら。
そう言ったなら、貴方はきっと笑うわね。
だって、ソレはあまりにも紅い、血の色・・・――――――。
少しばかり暑い、今日。
額に浮かぶ汗を手の甲で拭って、2リットルのスポーツ飲料4本が入った袋を持ち直した。
土曜日の今日は、朝から晩までのハードスケジュールだから
選手は余計に汗をかき水分を欲する。
それには正直、午前だけでもこれで足りるか足りないか位で。
また買いに行かなきゃな。
やれやれとため息をつき、泥門の校門をくぐる。すぐに勢いの良いかけ声が聞こえてきた。
「SETっ、HUT!!」
よく通る悪魔の声。
最近は、それを聞くだけで彼の様子が少し、分かる気がした。
今日は機嫌、いいみたい。
思わず笑む自分に気づいて、はっとする。
最近こんなことばっかりだわ、しっかりしないと。
そう自分を戒めてから、買ってきた飲み物を冷蔵庫へと移す。
後一時間ほどしたら持っていけばいい。
多分、その時休憩の合図である銃声が鳴るんだろう。
さぁ、それまで掃除でもしてようかしら。
エプロンを巻いて、雑巾を絞る。グラウンド側の窓を拭く。
見えるのは、走る選手。
暑い中、ヘルメットをかぶって泥まみれになりながら頑張る彼ら。
すごいな、頑張ってるな。
きゅっと痛んだ胸に手を押し当てて、それを制す。
間違っているわ、こんなことで。
こんなことで、孤独を味わうのは。
ぺちぺちと頬を軽く叩いて頭を覚ます。
しっかりしなきゃ、私は私なりの方法があるでしょう!
ごしごしと腰を入れて丹念に拭く。
綺麗になる窓ガラス。
曇っていく私の心。
ああ駄目ね。私は、駄目。
みんなには見えるわけが無いけれど、それでも見えないように。
縮こまって縮こまって。
膝を抱えて、座り込んだ。
遠くでまた、悪魔の声が聞こえる。
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初めての続き物です。ドキドキ(汗々
ちょっとシリアスに走ると思いますが、
気長に読んでやってください。